バイオガソリンの動向

バイオガソリンは国策ともなっている。
政府が05年4月に定めた「京都議定書目標達成計画」は「10年度までに原油50万キロ・リットルをバイオ燃料で賄う」としている。

石油連盟はこのうちの約4割(原油換算で21万kl分)に当たる36万klのバイオエタノールを合成して、ガソリンに混ぜる計画を進めている。

石油連盟は、ブラジルからバイオエタノールを輸入して利用するわけだが、そのままでは燃料系統部品の腐食・劣化の危険性がある。そのため、ガソリンなどの精製過程で出る副産物と化学的に合成させ、「ETBE」という物質に変えてから、ガソリンに混ぜる方法を採用している。

BTBEは約8%までなら、混ぜても自動車の走行性能に影響はないという。

なお、現在、日本の法律ではエタノールは混合率3%までしか認められていない。

しかし、実現のメドが立っているのは石油業界が請け負う21万klだけで、「それだけでは目標が達成できない」(環境省の田村義雄次官)状況だ。

京都議定書により、日本政府は90年比で温室効果ガスの6%削減を義務づけられている。京都議定書目標達成計画は、削減必要量の1%弱に相当する効果があるが、今のままでは1%を達成することができない。

地球温暖化防止への配慮からか、バイオエタノールの需要が世界的に高まり、原料となるトウモロコシなどの価格が急騰している。アメリカではトウモロコシの価格が1年前の2倍になったときもあった。

今のところ輸出余力がある国はブラジルに限られており、安定確保には懸念もある。
そのブラジルも需要過多のため、アマゾンの熱帯雨林を開拓してまでバイオエタノールの原料を生産している。
これでは、環境問題のために開発されたバイオガソリンも本末転倒といえる。

目標達成への道筋が十分ではない日本のバイオ燃料戦略は、練り直しを迫られる可能性が高い。

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